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【刀剣乱舞 R18】クロユリを食む

第6章 身だしなみは誰かの為に


「痛くないか?」

「はい」

御手杵様は髪まで結って下さる。


「『突くしか出来ない』なんて、大嘘つきばい」

博多様が言う。


長く綺麗な指先で器用に結われた髪には、着物に良く似た色の玉が付いた簪が挿された。


「ばり美人やねぇ」

「い、いえ」

「『いえ』じゃないぞ。博多の言う通りだ。だから、もう『なんか』って言うなよ」

「…なん…か?」

「『私なんか』ってさっき言ったろ?もうやめとけよ」


ポンポンと頭に手を置かれて、

それが、

優しくて…
温かくて…

何だか嬉しくて、涙がこぼれた。




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