第5章 歓迎は心して受けよ
「やっときたね。おかえり」
「っん…。ん、アッ」
後ろから膨らみを揉みしだく髭切様の声に促され、そちらを向けば男士様の姿。
「僕の弟だよ。えっとー」
「膝丸だ。兄者」
「…っん。っあ、」
膝丸様と仰る男士様は、私と髭切様がまぐわっている事を分かっていたらしく特段驚きもしていない様子。
「待っていようかとも思ったんだけど、背中を流してもらっていたら、待ちきれなくなってね。先に始めていたよ」
「兄者。俺にかまう事は無い。我らで囲うなら種を残すべきは兄者だ」
平静に会話をしている二人だが、髭切様の手の動きが止まる事はなく、尚も乱れる自分の姿が鏡に写る。
「やッ…っ。っんぁあ」
「ぅん。あぁっ…ッ」
入り口にいた膝丸様は、ひたひたと歩を進め目の前に立つと、片手で私の顎を掬った。
「良い顔をしているな」
「っぅ。ぃやぁ…」
こんな顔をまじまじと見られたく無い。
沸き上がる羞恥心に顔を背けたくなるのに、膝丸様はそれを許さず、顎にかけた手にグイッと力を込めた。
「悪くないな」
「そうだよね。じゃぁ、三人で楽しもうか?」