第8章 天下一品のご馳走&天下一の花嫁 / ◆
「はぁ、はぁっ……」
「ご馳走様」
「も…ばかぁ……」
「俺もそう思ってる。あーでも、あれだな…」
「なに……?」
「もっと食いたくなるな、お前は」
「……っもう!」
これ以上すれば、さすがに美依が怒りそうだ。
俺は苦笑いを浮かべながら…
その体を抱き起こし、再度唇を塞いだのだった。
────お前以上に美味いものはないよ
もちろん食べ物なんて思ってないけど、すぐさまその蜜な熱を味わいたくなるんだ。
それは可愛くて仕方ないから。
何をしてても、何を言っても。
俺には…愛らしく映ってしまうから。
だから、これからもお前を堪能させてくれ。
もちろん、夕餉を食べた後も…な?
至福のご馳走は、甘い蜜の味。
甘い匂いと、極上の食感と。
そして──……
心も最高に満たす、天下一品の可愛いお前。
天下一品のご馳走
了