第8章 天下一品のご馳走&天下一の花嫁 / ◆
(すぐに出そうだな、これ…)
奥に招くような動きが、吐精を誘う。
俺はそれに逆らい、ギリギリまで引き抜くと、一気に最奥を突き上げた。
途端に美依が嬌声を上げたので、俺は上半身を美依に寄せながら、その小さい口に指を咥えさせる。
「こら…あんまり大きい声を出すんじゃない」
「んっ…んぅ…」
「人が来たら嫌だろ?噛んでいいから」
「んー…ふわぁい…」
「いい子だな、しっかり机に捕まってろよ?」
再度美依が頷いた所で、俺は腰を動かし、抽挿を開始させた。
片手で腰を抱き寄せ、鋭く抜き差しすれば、美依は痛いくらいに噛んでくる。
その痛みすら愛しい…なんて、馬鹿だろうか?
そして、俺を受け入れる蜜な空間も。
俺を至極の幸せに導いてくれるのだ。
「やっ…ぅんっ、ふ…っんん…!」
「あーイイ、イイっ…」
「んっ…ぁ、ぅうぅんっ…!」
「美依…っん、美依…」
耳元で名前を呼んで、熱い肌を感じて。
次第に震えてくる体は、きっと美依が駆け上がっている証拠だ。
俺とて、長くは持たない。
だから、短時間で一気に攻め上げるのだ。
ぱんっぱんっ…じゅぷっ、ぬぷっ…
交わる酷い水音は桃色の空気に溶けて。
美依も無意識的に腰を動かすから、それにまたくらくらする。
そして…案の定、絶頂はすぐさま訪れた。
「も、らめぇ…ひ、で、よし、さ…!」
「ん、果てそうか?ほら…こっち向け」
「んっ…」
振り向かせて口から指を抜き、今度は唇で塞ぐ。
全てを絡め取りながら、腰の律動を早くしていき、そして、一回強く奥を突き上げた瞬間。
「ん、んんんーー……っっ!」
美依は腰を痙攣させ、同時に中を最大限に締め上げた。
ああ、気をやったな、と。
すぐに解っても、その搾り取るような動きに、堪えられるはずもない。
俺も誘われるがまま、己を解放して──……
「んっ、く…!」
一気に精を吐き出した。
突き抜ける様な快感が襲い、美依の腹にはその証が注がれていく。
俺はゆっくりゆっくり腰を動かし、しっかりと吐精してから、ずるり…と引き抜く。
さすれば、美依が机にもたれかかって崩れたので、俺はその体を抱き締めた。