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〖イケメン戦国〗翡翠色の向日葵《豊臣秀吉短編集》

第6章 蝶々結びの秘め事《共通ルート》/ ♥







「ぁっ…やぁぁぁぁ………っっ!」







こうして、色濃い蜜事が繰り返される。
私は秀吉さんの腕の中で、乱れて啼かされて。

その時だけ咲く、淫らな華になる。




外は雨。
私達の行為をかき消すように……
激しい音を立てて、降っていた。

でもね、本当の意味で隠すなんて、そんな事は不可能だったんだ。

たった一人。
私達の奇妙な関係に気づいていた"ある人"の行動により……

私達の関係は、少しずつ変化していく。
でも今はまだ、ただお互いの熱に浮かされ、

その場限りの蜜な関係に、ただ溺れていただけだったんだ。















*****















(……なんかちょっとフラフラするかも)



それから数日後。
針子部屋を出た私は、微妙に身体の不調を感じ、壁に手をついてため息をついた。

目眩…まではいかない。
でも若干貧血っぽいような、怠いような。

昨日、あまり良く寝てないからかな?
それを考えたら、瞬時に昨夜の記憶が呼び起こされ……
私は顔が火照り始めたのを感じ、思わず頬に手を当てた。




秀吉さんは…昨日も私を抱いた。




秀吉さんが部屋に来る頻度は三日に一回。
でも…たまに一日置きで来る時もある。

抱かれた日は、大体夜明けまで寝かせてもらえない。

秀吉さんは私を腕の中で蕩かし……
そして、身体の中に熱を注ぐ。
その行為が『愛されてる』と表現していいかは解らない。

でも───………




『美依は…可愛いな、本当に』




囁かれる言葉は、まるで恋仲のように甘い。
そして……
触れてくる指も唇も、行為の熱量も。
甘く濃密で、文句なんて言えないほど心地良い。

あんな風にされたら……
本当に『愛されてる』のかもって、勘違いしそうになる。




(秀吉さんは、どういうつもりなのかなぁ)




また小さくため息が出る。
その真相を秀吉さんに確かめるには、ちょっと怖いような、聞きたくないような。

気まぐれだとか、遊びだとか。
そんな風に言われたら、ちょっと傷つくかも。
じゃあ、私はなんて言って欲しいんだろう。
自分の気持ちが解らない。




私は…秀吉さんの事、好きなのかな?




自分でもよく解らないけど……
答えは…すぐには出ない気がした。







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