第10章 【誕生記念】滄海と花明かりの煌 / ◆&♥
「あっ……!」
美依が躰を震わせ、肩を掴む手に力を込めた。
俺は脚の付け根を指で這い、そのままま割れ目をすーっと人撫ですると……
くちっ
儚い水音が微かに響き、湯とは違う粘着質な液体が指に絡んだのが解った。
「……濡れてる、お前の躰は素直だな」
「っ……ちが、うもん」
「じゃあ、このくちゅくちゅ言っているのはなんだ?」
「あっ…ぁんっ……!」
割れ目を前後に指で往復すれば、蜜音がますます耳を抉るように届く。
美依は口の隙間から荒い息と甘い声を漏らして、俺の指を感じているようだった。
(違うわけがないだろ、底抜けに可愛いな)
若干天邪鬼になる所も、馬鹿みたいに可愛い。
肌はだんだん熱を上げているし、湯の温度も手伝って真っ赤になっている。
あー、もっともっと愛したいな。
感じる美依に欲情し、俺は指で蜜部を弄りながら、胸の頂への可愛がりも再開させた。
美依の肌は甘い、砂糖みたいだ。
だから、食べ尽くしても食べ尽くしても、もっともっと欲しくなる。
ある意味、中毒性のある媚薬。
美依自身が俺を狂わす鮮やかな蜜毒なのだ。
「あっ…ぁっ…いっしょ、らめぇ…!」
「ん……っ美依……」
「秀吉、さ…っひで……っぁあ…っ!」
(もっと名を呼べ……滾る)
自分の名を呼ばれるだけで、ものすごく高ぶる。
気持ち良くさせているのは己なのだと実感出来るから。
好きな女が口にする言葉は、それだけで俺の箍が外れるほどの威力があるんだ。
すると、美依が俺の肩に爪を立てて食い込ませた。
鈍い痛みが走るが、そんなのは甘いものだ。
美依がつける傷なら、それは男の勲章みたいなものだからな?
「も…っだめぇ……っ」
「ん、気をやっていいぞ」
「やっ…ぁあぁっ…き、ちゃう……!」
小刻みに震えだした華奢な躰が、一層体温を上げる。
熱の塊みたいな、愛しい存在。
俺の手の中で乱れてみろ、もっと。
入口付近を刺激していた指を、俺はぐちゅりの中に挿入させた。
途端に美依は背中を逸らし、何か弾けたように躰を痙攣させた。