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〖イケメン戦国〗翡翠色の向日葵《豊臣秀吉短編集》

第9章 【誕生記念】妹なんかじゃいられない! / ◆&♥





「ん…っふ、ぁ……」




角度を変え、濃く絡み合うと美依の表情がとろりと蕩け出した。
瞳は潤み、甘い吐息まで漏らして……
舌を吸い、美依の感じる部分を舌先で刺激してやると、触れ合う躰も熱を帯び始めた。


(あー…可愛い、本当に可愛い)


強請ってきたから与えてやったのに、すぐに崩れるとか、そんな素直な美依が愛しくて堪らない。
でも、何だか今日はやはり積極的だ。
一生懸命応えてくるし、されるがままじゃない辺りがいつもの美依とは違うようだ。

ちゅっ…と儚い水音を残して唇が離れると、名残りが銀糸を引く。
ふわふわと浮かされた顔の美依は少しだけ息を荒らげ、それを整えていて。
それでも、俺を必死に見つめながら、また誘うように蜜な言葉を吐いた。




「秀吉さん……褥、行こう?」

「えっ……」

「私、今すぐ秀吉さんに抱かれたいな」

「ちょ、ちょっと待て…お前、今日どうしたんだ?」

「……」

「化粧したり、口づけ強請ったり、褥に誘ったり…いつものお前はそんな事しないだろ?」




(大胆と言うか、なんか戸惑うな)

どちらかと言えば受け身な美依。
いつも俺から誘うし、仕掛けるし、美依からなんて事は一度も無い。
なのに、今日の美依はどうだ。
まるで俺を誘惑するかのように『それっぽい』雰囲気を自分で作っているではないか。

すると美依は俺の背中に回した手を動かし、腰あたりを撫でてくる。
そのまま見上げてくる顔は、艶やかな色香をまとった煽情的なもので。
その赤い唇から紡がれるのもやはり…俺を煽るような、誘い文句。






「秀吉さんは、こんな私は嫌……?私だって"したい"時、あるんだよ。明日は秀吉さんの誕生日だから、たくさん気持ちいい事しよう?私自身を贈り物にするから…私をもらって、秀吉さん」






────まるで、髄から蜜に浸ったみたいだ

美依の甘い言葉が、俺の敏感な部分を刺激する。
それは媚薬なのか、鮮やかな劇薬なのか。
躰の芯まで染み渡り、俺を虜にさせる。

『もらって』と言われて拒める奴がいるのか。
愛する女に求められて……
嬉しくない男なんて、絶対に居ない。






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