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【呪術廻戦】廻る日の青

第11章 始まりの青




五条先生――即ち五条悟。いつの間に後ろに来ていたのか、突然の五条の登場に生徒達もびっくりだ。


「戻ってきて僕に1番に会いに来ないなまえが悪いと思いまーす」

『やらなきゃいけない事がたくさんあるの』


目の前の光景に、これでもかというくらいドン引きしている様子の野薔薇と、興味津々に目を見開いている虎杖。甘ったるい表情でなまえを抱き締める五条に眉根を寄せながら、野薔薇がおそるおそる口を開いた。


「…なまえさん、苗字がややこしいってもしかして、ソレと同じなわけないわよね?」

「ハイハーイ、紹介が遅れたね、この世界一可愛い女性は"五条なまえ"先生だよー、僕の奥さんでーす」


でかい声でそう言いながら五条は、自身の左手の薬指に光る結婚指輪をこれ見よがしに自慢するように見せびらかした。


「えー!?なまえさんって五条先生の奥さんだったの!?すっげー、五条先生マジ羨ましい!!こんな綺麗な奥さん!!」

「そうでしょ悠仁ーマジ羨ましいでしょー僕の自慢の奥さんだからねー超お似合いでしょー」


でれでれとだらしなく顔を緩ませる五条に、引き攣った表情の野薔薇。そんな野薔薇に、恵はぼそりと続けた。


「高専の名物夫婦だぞ」


恵の言葉に、野薔薇は更に引き攣った表情で言った。


「……嘘でしょ。御三家って、よりにもよって五条に嫁いだのかよ。なまえさん趣味悪すぎ」

『あはは、私もそう思うよ野薔薇』

「ちょっとなまえ、今なんて?僕泣いちゃうよ?」


奥さんにデレデレの五条に終始顔を引き攣らせながら、野薔薇は続けた。


「うわー……なまえさんなんでこんなのと結婚したの?やっぱ金目当て?」

『その質問、見事に毎年聞かれるな。まぁ、馴れ初めはまたの機会にでも教えてあげよう』

「ええ、すっごく気になるんですけど」

「俺も!俺も気になる!!」


ハーイと楽しそうに手をあげる悠仁に、五条が続く。


「それはあの日、桜の木の下で出会った時の事だった」

「アンタの話は聞いてないんだけど!」

「ちょっと野薔薇、僕の扱いひどくなーい?」


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