第3章 天和国へ
「いや、それだけじゃない。まだあったんだ」
まだあったのか。
「その事件があってから次の日に俺の教科書に落書きがあった。また次の日に一緒にいた友達が俺から離れていった。」
「そして1か月くらいにはその時のクラスメイトがみんな俺の敵になってた。体育着は切らされて捨てられたり、葬式の時に使う花のやつを用意して俺の名前が書いてあったりした」
「屋上で飛び降りろって言われたときに頭にきて引き籠ったくらいひどかったよ」
それを聞いた俺は気が付かないうちに泣いていた。
「君がなくことないよ。悪いのは俺だし」
そして俺はこう言った。
「なぁ友達になろう。俺は門脇みたいなやつじゃないから。裏切ったりしない。そして中学の時に負った傷を一緒に癒していこう。」
そしたら日ノ原が頷いてくれた。
「これから宜しく!日ノ原じゃなくて革って呼んで」
そして俺も
「こちらこそ宜しく!俺も永瀬じゃなくて祐太って呼んで」
そう言い合って握手して記念写真を撮った。
俺と革に友情が芽生えた瞬間だった。
だが、しかし3日後、革の消息が絶った。