「新テニ」理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
第1章 理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
木手はもがき苦しみ、腹痛を訴え、走り出します。
「キテレツ……!」
丸井が木手のあとを追おうとしたところ、
「ドリンクジ対決、勝負あったな」
と、乾が声を掛けてきました。
「ああ、完敗だ。乾と不二の勝ちだろい」
「ブン太くん、君は優しいね。乾汁を飲んでしまった大石や菊丸のところに行ったり、木手のことまで心配して行こうとしたり」
不二がそう言ったときには丸井の姿はもうなく、不二は乾と顔を見合わせたあと、こう言います。
「これ(乾汁)、飲んでみようかな」
と。そして、ドリンクの入ったカップを手に取り、不二はごくごくと飲んだのです。
「どうだ? 味の感想は」
乾は嬉しそうに尋ねます。
「うん、結構いけるよ、これ」
不二は乾汁に強いか、何杯か飲み干してしまいました。
「さすが、不二だな」
乾は微笑を浮かべ、不二とコートや残りのドリンク入りのカップの後片づけをしていたのでした。
一方、木手のあとを追った丸井は、もうトイレでエチケットタイムが済み、水道場で水飲みをしていた木手の姿を見つけました。