「新テニ」理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
第1章 理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
「大丈夫か? 大石、菊丸」
丸井は2人の背中をさすります。
「サンキュー、丸井……。大丈夫にゃ……」
菊丸もまだげっそりとした表情で答えました。
「大丈夫そうに見えないけどな。念のため、保健室行くか」
丸井が黄金ペアに肩を貸そうとしますが、2人は首を振りました。
「大丈夫、大丈夫だから。水を飲んで少し時間が経ったらすぐ良くなるよ」
「それより、オレたちの次は丸井たちの番じゃないの?」
「だけど……」
「丸井くん、行きますよ」
いつの間に丸井たちのあとを追っていたか、木手が声を掛けてきます。
「!」
びっくりしながら木手の方を振り返った丸井です。
「やっと木手、丸井に声を掛けるようになったにゃ……」
「だな、ペアを組んだらそう来ないと……」
黄金ペアは水道の蛇口を持ちながら、そう言ったあと、まだ口の中の乾汁の味が気になるか、再び蛇口をひねって水を出し、水をガブ飲みします。
「丸井くん、早く来なさいよぉ」
「……ああ!」
丸井は木手と一緒に走ってコートに戻り、どの色のコーンを狙って打つのか決めていました。