「新テニ」理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
第1章 理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
「木手」
丸井がハイタッチしようとしましたが、木手はそのままベンチに戻ってしまいます。
「ちぇー」
と、丸井は細目で木手の背中を見送り、風船ガムを膨らませていましたが、まあいいかと木手と隣のベンチに座ります。このとき、黄金ペアに丸井は話し掛けられました。
「丸井と木手、すごかったな」
これは大石です。
「ハイタッチくらいすればいいのにね」
先ほどの理想のペアのやりとりを見ていた菊丸が丸井に耳打ちしました。
「ははは……」
苦笑した丸井です。
一方、コートに立っていた乾と不二はサーブを打つ前に少し会話をしていました。
「残り24カップか」
乾がつぶやくように言うと、
「これまで誰もハズレのドリンクを引いていないから、そろそろハズレがきてもおかしくないよね。この中の約3分の1は君の作ったドリンクだからね。本当は約3分の2でしょう。ブン太くんがついだドリンクを君はいくつか引っ込めたね」
不二がずばりこう言ってきます。
「不二、君にバレてしまっては仕方ない。そうだ、24カップのうち20カップがオレの作った汁の確率100パーセントだ」
「僕はハズレをそろそろ飲みたいな、乾汁」
会話をここで切り上げた不二は前衛につきました。