「新テニ」理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
第1章 理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
「さあ、君たちに、これを飲んでもらおうか」
乾が黄金ペアの背後にいたものだから、大石と菊丸が飛び上がります。
「おおー!?」
「わー、びっくりさせるなよ、乾ぃ~」
黄金ペアは乾がお盆に乗せて持ってきた残り26カップの中からドリンクジを引く感じで飲みました。幸い、ハズレではなく普通のスポーツドリンクでした。
「良かった、スポーツドリンクで」
大石がホッとしているのに対し、
「もぉ~、何で飲む前からこんなハラハラしなきゃならないんだ~」
菊丸はぷんすかしていました。
黄金ペアがベンチに戻るとき、木手が先に座っていたベンチから立ち、コートに立ちます。あとから丸井も風船ガムを膨らませ、コートに立ち、木手に声を掛けました。
「なあ、何色にする?」
「あなたの好きな色でいいんじゃないですか」
「……んじゃ、緑か赤にしない?」
「ふっ、どっちですか」
木手が口の端をあげ、微笑したからか、丸井も微笑します。
「じゃ、赤にすっか。準備はいいか? キテレツ」
「オーケーゴーです」
「ふっ」
意外な返事が来たことで丸井は木手はおもしろい人かもと笑っていました。
先ほどの気まずい空気が消え、丸井と木手は今度は5連続とも赤のコーンに命中し、青学の黄金ペアと乾と不二を驚かせます。