「新テニ」理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
第1章 理想のペア、2組のペアたちとドリンクジ対決!!
「始めますよ」
「ああ」
木手の声を聞き、丸井は後ろを振り返らないまま、片手をあげて返事をし、サーブを打ちます。
今度は同時に青のコーンを狙い、サーブを打った理想のペアでしたが、3発目で失敗してしまいました。丸井が青のコーンの狙いを外してしまったのです。
「丸井くん……」
「わりぃ……」
丸井は謝りながら、木手の横をすり抜け、先にベンチに戻りました。木手もベンチに戻り、先ほどと同じく別々のベンチに座ります。それから、ドリンクジを引いて飲みますが、丸井と木手は今回もハズレではなく大丈夫だったようです。普通のスポーツドリンクでした。
丸井はホッとして目を閉じ、顔を下に向け、木手は丸井を一瞥後、真っ直ぐ前を向き、次の乾と不二のペアのサーブを見ていました。
赤のコーンを狙ってサーブを打った乾と不二はまた難なく5連続サーブをクリアします。2ターン目がこれで終わり、3ターン目に入ろうとしていました。
3ターン目に入ってから、青のコーンを狙って打っていた青学の黄金ペアは4連続目のサーブで失敗をします。暑さで体力が削れてきてしまったようです。大石も菊丸も青のコーンから狙いが外れてしまいます。
「ごめん、大石」
菊丸が片手をあげ、相棒に謝りました。
「いや、オレも狙いが外れた」