第6章 辺境の記憶
グレンが目標を見付けた時、操縦していた小型艇に異変が起きた。突如メインエンジンが停止し、計器が狂い出したのだ。
「なんだ!?エンジンが…」
グレンは再始動を試みたが動かない。すぐに艦に通信した。
『こちらグレン
急にエンジンが停止した!』
『…グ…、…ザー…た…ザー』
『はあっ!?よく聞こえねぇよ!』
通信が途切れ途切れになった。
『…ら…ザー、…が…ザー』
『グレン、どうした!?グレン!』
艦でもグレンとの通信が急に途切れ途切れとなった。
「こいつは磁気嵐や…
隊長、目標も磁気嵐にやられてるんかも…」
『スコットだ!目標は磁気嵐で動けない可能性が高い
磁気嵐対策を万全に救助活動を開始する!』
スコットはロブの意見から、すぐに艦内放送で全隊員に指示を出した。ロブはスコットに許可を取り、レスキュー隊のブロックに向かった。
「アイン!聞いてたか!?二機で出るぞ!」
「グレンはどうします!?」
「俺がロボットハンドで捕まえる」
それを聞いてケンが口を挟んだ。
「ちょっと待てっ!ロボットハンドは磁気対策されてねぇぞ
グレンの小型艇は直に連結出来る
目標にはワイヤアンカーを打ち込め!」
ケンの提案で救助艇にワイヤアンカーが装備された。ロブとアインはそれぞれに乗り込み発進した。