• テキストサイズ

GalaxyAngels

第6章 辺境の記憶


『副隊長!?すぐ戻ります!』
グレンはまだ飛び足りないと思っていたが、ロブの命令に逆らう事は出来なかった。上司である事はもちろん、レーサーを辞めて行く宛てのない自分を拾ってくれた恩人でもあったからだ。

レスキュー艦に戻る途中、グレンは赤い光りに気付いた。
『こちらグレン
小惑星帯の先に不審な光りを発見、確認してきます』
グレンの通信にロブはすぐレーダーを見ているシェリーに確認した。
「小惑星帯の先、何か確認出来る?」
「…移動してる物体はありません
小惑星サイズだと区別が…」
「熱探知は?」
「距離が離れ過ぎてます」
ロブはスコットの顔を見遣った。スコットは頷いて指示を出す。
『グレン、カメラを起動して慎重に近づけ』
『ラジャー』
グレンは指示通り船外カメラを起動させ小惑星帯をすり抜けて行く。小惑星帯を抜けると光りは小型の宇宙船からだと分かった。と同時に全周波通信がグレンの小型艇に流れてきた。

『いしや~きいも~~~♪やきいもっ!
ホッカホカのやきいもだよ~♪』

どこか懐かしいメロディー。しかし、グレンは何の事か分からなかった。
「…やきいも?なんだそりゃ?」
速度を落としゆっくりと近づく。小型宇宙船の上に浮いている丸い発光体が赤い光りを放っている。側面には大きく『石焼き芋』の文字が書かれていた。
/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp