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GalaxyAngels

第6章 辺境の記憶


グレンの小型艇は艦前方を高速で進んだ。
『こちらグレン、艦前方ワイドトラック異常なし
Dセンサー範囲内に反応なし…
謎の信号とやらはどこっすかね?』
『グレン、無駄口はいい
センサービットを射出してから周辺のパトロールを頼む』
『ラジャー』
センサービットは艦のレーダー機能と通信機能を拡大させる中継局の様な働きをする。射出されると艦からの距離を保ちながら移動出来る。スコットは艦の探索範囲を拡げ信号を探す事にした。
「アル、ビット同調速度で航行…
シェリーはレーダーから目を離すなよ」
スコットは二人に指示を出してからロブに聞いた。
「なあ、こんな辺境に人がいると思うか?」
「…さあ、でも銀河連邦の連中にしてみれば太陽系もめっちゃ辺境なんちゃいますか?」
「はははっ、そりゃそうだな」
スコットとロブのやり取りで張り詰めたブリッジ内の空気が和んだ。


グレンはビットを射出すると左舷方向に先へ進んだ。小型艇の速度を上げるとその先にある小惑星帯に突っ込んで行く。グランプリレーサーとしての腕はまだ鈍ってはいなかった。
「ヒャッホーッ!最高だぜ!」
尋常じゃない速度で無数の石ころを躱しながら飛んでいく。
『こら!いつまで遊んでんねん!はよ帰ってこんかい!』
無線からロブの怒号が艇内に響いた。
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