第3章 未知の宇宙
「まだ何か問題っすか?」
ロブがスコットの顔を覗き込んだ。
「しかしなぁ、俺はペットなんて飼ったことないし育てられんぞ」
「そんな事っすか?
この艦で飼えば大丈夫っすよ」ロブの提案にスコットは頭を掻いて眉を寄せた。
「ミャ~」
バランディも喜んでいる様に鳴いた。スコットは苦笑いした。
「だが、この艦で飼うなら、みんなの了解が必要だ
ロブ、基地に戻ったらみんなを食堂に集めろ」
「ラジャー」
スコットは腕の中のバランディを箱に戻し、基地に戻るまでレイラに任せブリッジに戻った。
ブリッジに戻るとメル、リン、シェリーの女性陣が目をキラキラとさせながら待っていた。
「艦長!この艦で猫飼うんですかぁ~!」
「何だ、いきなり」
スコットは三人の圧力に後ずさった。
「バランディハ猫ジャアリマセンヨ」
エリーが口を挟んだ。スコットは天井に目を向けながら溜め息を吐いた。
「はぁ…まぁそれは基地に戻ってから、みんなで決める…
持ち場に戻れ」
女性陣は笑顔で持ち場に戻ったが、スコットは眉間にシワを寄せて渋い顔をしたままだ。
「メル、司令部に報告は入れたか?」
「はい、救助カプセルの収容と動物の保護と報告を入れてます」
スコットは艦内放送に切り換えた。
『捨てられた動物の保護ではあるが、我々は無事に初任務を完了した
GalaxyAngels、これより帰還する』
艦は地球に向けてLWCを起動した。