第3章 未知の宇宙
「そうや!エリー、今の動物の情報ないんか?」
ロブがエリーを呼び出した。
「今ノ動物ハ、『バランディ』ト思ワレマス
銀河連邦デハ、主ニペットトシテ飼育サレテイマス
モチロン地球ノ猫トハ違イマスガ、生態ハニヨク似テマス」
「治療はどうすればいいんや?」
「今ノ状態ナラ栄養補給スレバ大丈夫デス
餌ハ猫ト同ジデ構イマセン」
エリーは電子診断器の情報を元に答えた。スコットもエリーに質問した。
「ペットなら危険はないと思うが、有害な病原菌とかは平気なのか?」
宇宙服を着ていればウイルスなどに感染はしないが、艦内ではそうはいかない。もし有害なウイルスがいたら艦内感染してしまう。
「コノ艦ノ電子診断器ニハ有害ウイルス等ノチェックモサレマス
野生ノ『バランディ』ナラ可能性ハアリマスガ、今回ハ問題アリマセンネ」
「それなら大丈夫だな」
そこへアインがやって来た。
「隊長、これが中に入ってました」
アインは一枚のパネルをスコットに渡した。読めない文字が書かれているが、銀河連邦から支給されたヘッドセットのバイザーを透して見ると地球の文字に変換された。
『無責任と言われても仕方ありませんが、事情により飼えなくなりました
どなたか可愛がって下さい』
スコットもロブも言葉が出なかった。