第1章 結成!GalaxyAngels
一ヶ月後、正式な辞令を受けたスコットは、勤務していた天王星レスキュー支局で荷物の整理を始めていた。
「先輩!銀河連邦のレスキュー隊隊長やなんて凄い出世やないっすか!
さっすが地球出のエリートは違うわぁ!」
声をかけてきたのは、短い金髪に茶色い瞳の優男、救助訓練校時代からの後輩ロビンソン・藤原(通称・ロブ)だ。訓練校での成績は優秀だったはずなのに冥王星でも水星でもスコットの後を追い掛ける様にやって来る、言わば腐れ縁の仲である。
「ロブ!嫌味か、それはっ!
辞令だから行くんだよ」
「いや~めっちゃ栄転ですやん!羨ましいわぁ~」
(こいつに構ってたら片付かんな…)
「至急地球に来いって言われてんだ、あっち行ってろ!
しっ!しっ!」
スコットはロブを手の平で追い払い片付けを再開した。粗方片付けて、天王星支局長への挨拶もそこそこに地球へ向けて出発した。
地球のレスキュー局本部では、スコットの義父でもあるアレン長官と銀河連邦の職員が待っていた。
「スコット・ハート隊員には、これより三ヶ月の期間、銀河連邦レスキュー隊隊長としての研修を受けてもらう
太陽系以外での活動が多くなるので、しっかりと研修する様に!分かったな!」
「イエッサー!」(ガキじゃねぇってぇの…)
スコットは一瞬苦虫を噛み潰した様な顔をしたが、直ぐさまアレン長官に敬礼をした。