第3章 未知の宇宙
次の日、いつも通りレスキュー隊員が基礎訓練を熟していると、緊急サイレンが鳴り響いた。
『司令部より通達
銀河連邦より出動要請です
至急、発進準備に取り掛かって下さい』
スコットを始め全クルーが持ち場に急いだ。
「エリー!全員乗艦したか?」
「ロビンソン副艦長ガ、マダノ様デス」
「あのバカ!何やってんだ!?
メル!司令部からの情報を各ブロックに流してくれ
アル!発進準備だ、ロブが乗ったら直ぐに出るぞ!」
スコットは苛立ちを隠さない。
「あ…あの…艦長…」
副通信士のリンが恐る恐るスコットに話し掛けた。
「ん?どうした?」
「副艦長は私の為に…遅れてるんだと思います…」
リンは今にも消え入りそうな声で話した。
「リンの為に?どういう事だ?」
「…」
リンが言葉に詰まっているとエリーから報告が入る。
「ロビンソン副艦長、搭乗シマシタ」
「リン、話しは後だ
発進するぞ!」
スコットの号令でレスキュー艦はステーションから出航した。
出航してからも艦内は慌ただしい。操縦士のアルは位置情報を設定しLWC(ロングワープクルーズ)システムを作動させた。
「座標設定、重力シールド展開、LWC起動します」
艦は光るシールドに包まれ、ワープ航行に入った。