第2章 初出動!
備品の納入が一通り終わるとスコットは乗組員全員を食堂に集めた。
「まだ細かい事はあるだろうが、最後の備品も揃って、これで出動命令が受けられるな
そこで、これから初出動の前に全クルーで全フロアの清掃を命じる」
スコットの言葉にみんながざわついた。とは言え、初出動に備えて艦を綺麗にする事には異論はなかった。
「ロビンソン副艦長、後は任せた」
「えっ?自分がやるんすかぁ!?」
ロブは声が裏返っていた。
「隊長はどうするんすか?」
「お前の揃えた資料を持って司令部に直談判してくる
あっそうだ、メル!ロブのサポート頼むぞ!」
「…は~い」
メルはやれやれといった感じで返事を返した。
(さっき言ってたのはこういう事なのね…)
メルはスコットとの会話を思い出して溜め息を吐いた。
「それじゃあ、後は頼んだぞ副艦長!」
そう言い残しスコットは資料を持ってその場を立ち去った。
ロブが呆気に取られているとメルがロブを小突いた。
「ちゃんと仕切って下さいね、副艦長!」
メルの顔は笑っているが目が据わっている。ロブは姿勢を正し仕切り始めた。
「え~、これからまずは各ブロックの清掃を始めて下さい
ブロックリーダーは清掃が終わり次第、自分に連絡して下さい」
ロブの指示で全員が清掃に動き出した。