第2章 初出動!
活動開始まで後数日。ロブが言っていた、備品などの準備がまだ調っていなかった。
「まだ全部揃わへんの?
早うせな、救助依頼来てまうで!」
珍しくロブが声を荒げている。
「今日のロブ、なんか荒れてるわね」
「ほら、昨日またアルさんと喧嘩したからじゃないですか?」
メルとリンがブリッジの入り口付近でコソコソと小声で話していた。
「何の事だ?」
いつの間にかスコットが後ろに立っていた。
「「艦長!?」」
二人は驚いて振り向いた。
「ロブとアルが喧嘩だと?
そんな事聞いてないぞ」
「喧嘩ってほどじゃないですよ
いつもの言い合いですから…」
メルが両手をひらひらと振りながら答える。
「アルさんは真面目ですから、ロブさんの冗談まで真に受けてしまって…」
リンも苦笑いだ。
そこにメカニックのケンが怒鳴り込んで来た。
「ロブ!予備のエネルギーパックはどうなってる!?
あれがねぇと救助艇や作業艇のチェックが出来ねぇぞ!」
「ケンさん、そない言われても無いもんは無いっす!」
「何だとてめぇ!備品の手配はてめぇの仕事だろ!」
更に険悪なムードに見兼ねたスコットが割って入った。
「落ち着けよ、二人とも!」
「隊長!?」「艦長!?」
二人はスコットに振り向いた。