• テキストサイズ

俺の異世界奮闘記

第9章 シャルルの決意


シャルルは、親元を離れ族長の家に住むことになった。
基本的な魔法の使い方は族長が教えてくれたそうだ。
「族長は魔法使いなのか?」
「いえ、族長自身は使えませんが、若い頃、魔法使いと旅をしていたそうです」
シャルルの種族は18歳で成人となり、そのタイミングで町を出されたという。
「もう戻れないの?」
ティアナが心配そうに顔を除き込んだ。
「帰ることは出来ますが、魔法が使えるうちは暮らす事が出来ません…
私の町では魔法使いは呪われた血と呼ばれてるんです…」
偏見と差別に腹が立ってくる。
「シャルルが気に病む事じゃねぇ!
そんな所に帰る事もねぇよ」

ガンッ!

「小僧、お前が決めることじゃない!」
久しぶりにローズのフライパンが頭に響いた。
(だからって叩くか、普通…)
「シャルルはどうしたいんだい?」
「私は…」
シャルルは言葉に詰まった。
「二階にはもう一部屋あるよ
使うなら勝手にしな…」
「…良いんですか?」
シャルルの耳がピンとした。
「ふん、一人も二人も変わらないからね
その代わり、小僧と一緒に働いてもらうよ」
(シャルルもこき使うつもりか?)
「小僧、何か文句あるのかい?」
ローズはすかさず俺を睨んだ。
(何か見透かされている気がする)
俺は思い切り首を横に振った。
/ 134ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp