第7章 魔法使いシャルル
「ティアナはDなんだ…
凄いなぁ」
「えっ?…そ、そ、そんな事ないよ
わ、わ、私はエルにくっついてるだけだから…」
相変わらず自分の事だと、あたふたするんだな。
「登録は済んだし帰るか…」
「ついでだから、何か依頼を受けたら?」
立ち直ったティアナが掲示板に引っ張って行った。
「…これなんか、簡単なお使いよ
すぐに出来るわ」
掲示板に張り出されている依頼は、EランクからCランク向けになる。
それ以上の依頼は窓口で直接依頼を受けるそうだ。
ティアナに進められた依頼を見ると『フォードスの名産を仕入れてくる事』とある。
「フォードスって?」
「港町ね
半日あれば帰ってこれるわ」
そう言われても地理が全然分からない。
「…ティアナと一緒ならやるよ」
「えっ!いゃ、でも、わ、私じゃ…」
「…あっ、ティアナはランクが上だからダメか?」
「ラ、ランクは関係ないけど…、わ、私は猟師だから…」
言い訳になってない。
依頼にはランクが記載されている。
上位ランクでも受ける事は出来るが、ランクの査定ポイントが少なくなるのでメリットは少ない。
ほとんどが戦闘にならないお使いの依頼は初心者向けが多いらしい。
「あのぅ~、その依頼…
私とやりませんか?」
ティアナが迷っているその時、後ろから声を掛けられた。