第7章 魔法使いシャルル
「ほら、これでも食いな…」
ローズがいくつかの料理をテーブルに置いた。
俺とティアナはむしゃぶりついた。
「…お腹いっぱい」
やっと落ち着いた。
「なぁ、エルにいくら払うって言ったんだ?」
「えっ?何の事?」
ティアナは首を傾げた。
「エルが報酬は貸しとくって言ってたんだけど、どういう事だ?」
「報酬なんて話してないわよ」
ティアナは手の平をひらひらさせて苦笑いした。
「あのオカマ野郎~っ!
騙しやがったな」
俺は拳を握り絞めた。
「食い終わったなら、さっさと片付けな」
「あっ、ローズ…あの銀はどうするんすか?」
俺はローズに採ってきた銀の使い道を聞いた。
「元々魔法銀は軟らかいから、武具には向かないんだよ
小僧の言う魔法を付与した武具を作るには銀を加工しないとねぇ
お前達にはまだまだいろいろと働いてもらうよ」
ローズの言葉にティアナが反応する。
「それって、私も?」
ローズは黙って頷いた。
「はぁ…おやすみなさい…」
店の片付けが終わるとティアナは溜め息を吐きながら帰って行った。
ティアナが帰った事を確認してからローズに改めて聞いた。
「なぁ…ティアナって彼氏とかいないの?」
「なんだい?薮から棒に…」
「いや、普通に可愛いと思うんだけど…」
俺は正直に感想を述べた。