第7章 魔法使いシャルル
「遅い!
銀を掘るのにいつまで掛かってる!?」
ローズは何故かご立腹だ。
「それが…、鉱山の奥に三つも頭がある巨大な蛇がいて、散々だったんっすよ
ティアナの知り合いのエルがいなかったら食われてたかも知んないっす」
俺は鉱山での出来事を話して、蛇から出て来た銀を見せた。
「ふん、これだけ銀を手に入れたんなら勘弁してやる」
(何を怒ってたんだ?)
ふと厨房へ目をやるとマヨネーズが大量に出来上がっていた。
(これ、ローズが一人で?…)
「す、すぐに開店準備します!」
俺は慌てて準備を始めた。
なんだかんだ言って、ローズは面倒見が良い。
みんな逆らえないとか言っているが、ローズに何かしら世話になってるって事なんだろう。
「小僧、今日は飯抜きな」
前言撤回、やっぱりブラックだ。
準備が終わるとすぐに開店時間となり、本当に飯を食ってる暇はなかった。
マヨネーズもお好み焼きもすこぶる好評で、俺はひたすらお好み焼きを作る羽目に…。
「お好み焼き三枚追加!」
今日も接客に使われてるティアナからオーダーが入る。
「ひ~っ」
俺は悲鳴を上げる。
まさかこんな事になるとは、思ってもみなかった。
今日も無事閉店し、俺とティアナはテーブルに突っ伏した。
「「もう、ダメ…」」
鉱山の事もあり動けなかった。