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俺の異世界奮闘記

第6章 銀に釣られて…


「彼女、あれでお金に目がないのよ…」
(ガブリ)エルが残念そうに首を横に振った。

木箱をロープで繋いでリュックの様な背負う入れ物を作ると、嬉々として銀を集めるティアナに唖然とする。
(そういえば、さっき放った矢を拾ってたな)
「…はぁ」
俺が溜め息吐くと、
「あれ見ると男共はみんな引くのよ」
(ガブリ)エルが漏らした。
確かに分かる気がする。
普段の彼女からは想像出来ないギャップだ。

「まぁ何に興味を持つかは人それぞれだから…
あれはあれで良いんじゃない?」
俺は苦笑いしか出てこない。
「あら?小猫ちゃんって意外に大人なのね」
(ガブリ)エルにウィンクされると背筋が凍りそうだ。
「…それより何でこんな巨大な蛇が出て来たんだ?
これだけ巨大で狂暴なら噂になってるはずだろ…」
「う~ん、討伐依頼は出てないから、まだ誰も被害はないと思うわ…
銀を何度も飲み込む内に魔法因子が貯まって巨大化して行ったんじゃない?」
冒険者へのモンスター討伐依頼は、誰かが被害にあった報告がないと出てこないそうだ。
そこで俺には疑問があった。
「けど、モンスターを倒すと塵になっちゃうだろ…
どうやって倒したって証明するんだ?」
「討伐や調査みたいな証拠を持ち帰れない依頼を受けると記憶の魔法道具を貸してくれるのよ」
「記憶の魔法道具?」
俺は首を傾げた。
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