第5章 初冒険!
暁丸を腰に差し、ティアナの家に行くとディアスが出て来た。
「なんだ?猫左衛門、こんな朝早くから訓練するのか?」
「違うって…
ローズからティアナと銀鉱山で銀を掘ってこいと言われたんだよ」
ローズから渡された許可証をディアスに見せた。
「確かに許可証だが、お前あそこがどんな所か知ってるのか?」
俺は首を傾げた。
「あそこはモンスターが増えて今は立入禁止になっている
もちろん、この許可証があれば銀は採れるが命懸けだぞ」
「マジでっ!?どうすんだよ…」
「俺が行ければ良いんだが、団長たる者そうそう個人的には動けないんでな…」
(…個人的な訓練は良いのかよ?)
そこにティアナが顔を出した。
「アニキ?…どうしたの?」
「ティアナ、今日の訓練は無くなったぞ」
ディアスはいつのも笑顔で呟く。
「本当?やったぁ!
…って、何で猫左衛門がいるのよ?」
「今頃気付いたのかよ…
今日は一緒に鉱山へ行ってくれ」
ティアナはあからさまに肩を落とした。
ローズとのやり取りを説明し、ティアナに頼んでみた。
「…で、私も鉱山で銀を掘るの?」
「掘るのは俺がやるけど、モンスターの相手はちょっと…」
俺はティアナを拝んでみせた。
「何それ?
鉱山の護衛なら何度かやったけど、私一人じゃあ無理!」
ティアナと冒険者の酒場に行く事になった。