第5章 初冒険!
翌日、朝起きると、
「さっさと朝飯作りな」
ローズが朝食を急かした。
「今日はまた早いっすね…」
眠い目を擦りながら、パンを焼いて、野菜は卵と炒めて、果物を搾ってジュースを作った。
「小僧、今日は銀鉱山に行ってきな」
ローズは朝食を食べ終わると、俺に一枚の紙を渡した。
「…銀鉱山?…何するんすか?」
「銀鉱山と言ったら、銀の採掘だろ
それは許可証だ…
それを見せれば中に入れる」
渡された紙を開くと難しい事が書いてあった。
「…え~と、俺が銀を掘るんすか?」
まだ寝ぼけているせいもあるが、ローズの意図がいまいち分からない。
「…いいかい、ここの銀は魔法銀と言ってね、魔法道具の素材なんだよ
魔法銀は魔法を蓄積出来る特性がある
小僧が言っていた魔法を付与する武具は、この魔法銀じゃないと無理だね
それでも小僧が言うような物が出来るかどうかは分からんがな」
それで俺が銀の採掘か…。
ちゃんと考えてくれてたのは嬉しいけど…。
「鉱山はモンスターが出るからティアナでも連れて行きな
開店までには戻ってこいよ」
「えっ!?ちょっと!ローズ…」
ローズはさっさと仕入れに出掛けて行った。
「マジかよ…
さすがに鉱山でバイトはしたことないぞ」
とりあえずティアナに相談するか…。