第5章 初冒険!
焼き上がったお好み焼きにデミグラスソースを掛けてローズに出した。
「いろいろちょっと違うけど、だいたいこんな感じがお好み焼きっす」
「ふん…
小僧の料理は、本当に変わった料理ばかりだな…」
ローズはお好み焼きをしげしげと眺めてから、一口食べた。
「ほぉー、あの粉からこんな料理が出来るとは…」
「どう?お好み焼きは?
この粉があれば、他にも揚げ物の衣にしたり、餡かけにも使えるし、シチューやホワイトソースも出来るっすよ」
ドヤ顔はしてみたけど、俺は料理人の横で見てただけで作った事はない…。
「面白い!小僧、この料理を店で出すよ、お前が作りな」
「ちょっと待って!
俺、店で出す料理なんて作った事ないよ」
「ふん、このままで十分さ」
本当に無茶振りばっかり言うよな…。
「俺が厨房入ったら誰が接客するんすか?」
「接客?そんなものティアナにでもやらせるさ」
ローズはニヤッと笑った。
(おいおい…どんだけブラックなんだ?ここは…)
そんな事で、俺は今日から料理人になってしまった。
お好み焼きは、この世界の人達にも好評で、マヨネーズの口コミもあってローズの店は大繁盛だ。
「…猫左衛門、何で私が?」
ティアナは何とも言えない顔で接客していた。
「まあまあ、ローズが言い出したら国王も逆らえないんだろ?」
ティアナはがっくりとうなだれた。