第10章 スカーレットからの依頼
ダットンが粉砕機を手配している間に(ガブリ)エルはスカーレットに報告しに行き、俺とティアナとシャルルは、一旦ローズの店に戻る事にした。
「遅い!ギラドラスの石を手に入れるのにいつまで掛かってるんだい!」
いきなりローズに怒鳴り付けられた。
「いや、しかし場所が遠いんだから…」
「ふん、言い訳かい?それになんだい、そのボロ雑巾みたいな格好は?
まあ、良い…
それよりシャルル、移動魔法を覚える気はあるかい?」
ローズが意外な事を言い出した。
「えっ?良いんですか?」
「あんたならちょっと鍛えりゃすぐに覚えられそうだからね」
「はい!お願いします!」
シャルルは耳をピンと立て、頭を下げた。
「シャルル良かったわね
…じゃあ私は帰るね」
「待ちな」
帰ろうとしたティアナをローズが止めた。
「あんたに仕事だ
肉が無くなったから、捕ってきてくれ」
「えっ?今から?」
「すぐにだ!
小僧、一緒に行ってこい!」
(マジか?帰ってきたばかりなのにこれかよ…)
「はぁ、…行くぞティアナ」
俺とティアナは諦めて狩りに向かった。
狩りから戻ると(ガブリ)エルが来ていた。
「あら、ちょうど良かった♪
スカーレットからダットンに正式な加工依頼が出たわ
それと、これが今回の報酬ね」
俺達は報酬を受け取って今回の依頼は終了した。
「そうそう、その服を作り直すから、これ着ててね♪」
ピンクのシャツを渡された。
「これ…着るのか?」
「仕立て屋に話したら、変わった服だからすぐに取り掛かりたいって…
だからぁ~さっさと脱ぎなさい!」
(ガブリ)エルが俺の服を剥ぎ取って行った。