• テキストサイズ

君という魔法【ハイキュー‼︎】

第4章 交錯する想い





「………はー…」


黒尾は及川のことを思い出しながら、大きくため息を吐いた。


「おまえさぁ、及川と他人を一緒にすんのやめろよ。あいつは特例中の特例だから」

『クロってばさっきからそればっか。もーいいよ、慰められると余計悲しくなる』


そういって、ぷいっと顔を反らしたなまえを見て、黒尾は悟った。

「(来たー・・・木兎ならぬ、なまえしょぼくれモード・・・)」


この一時だけは、梟谷の面々の気持ちがとてもよくわかる。
しかし、木兎は単純なだけずっとましである。女というのは面倒なもので、ちょっとやそっとのことでは全然立ち直ってくれないのだ。
 

「まぁまぁなまえ、そう落ち込むなって。俺が赤葦に聞いて――」

『やだ!!やめて!!そういうのいい!!これ以上みじめになるのしんどい!!もー諦める!!寝る!!おやすみ!!』


捲し立てるようにそういって、なまえは廊下を駆けて行ってしまった。


「…諦めらんないクセに」


ったく世話のかかる、と独り言のようにつぶやいて、黒尾は会議室へと歩みを進めたのだった。


/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp