• テキストサイズ

君という魔法【ハイキュー‼︎】

第1章 きみを見つけた日





その夜―――音駒の男子が寝床とする教室では、早々に食事とシャワーを終えた研磨と犬岡と日向が、敷かれた布団の上で雑談をしていた。


「翔陽の速攻は相変わらずすごかったなぁー!」

「サンキュー、犬岡。でも、あれじゃ今までと変わらないんだ…おれは、強くなるためにここにきたんだ」


研磨は会話を聞いているのか聞いていないのか、ピコピコと音を出しながらゲームをしている。


「あっ!なぁ、あの音駒のMBって何者なんだ!?」

「…ああ…一年の灰羽リエーフ…ロシア人と日本人のハーフだよ」

「は、はーふ!?かっけぇぇ!!前の時はいなかったよな!?」

「うん…リエーフは、高校からバレー始めたから…烏野に行ったゴールデンウィーク辺りはまだほぼ素人で、あの時はベンチ入りメンバーしか行ってないからね」

「あれで高校から!?」

「うん。それなのに一緒に組まされたりして大変だった…合わせようとしてもタイミングいつもバラバラだったし…もう慣れたけど…」

「研磨さん、ため息ばっかりついてましたもんね!」

「へぇぇぇ~!!研磨でも、読めないことってあるんだな!」

「リエーフが特殊すぎるんだよ…今はほぼもともとの身体能力とセンスだけでやってるね…あと身長…」

「確かにあの身長はズルい!!」

「いろいろ恵まれすぎっす!でも負けないっす!!」

「あ!!それとさそれとさ!!誰あの超美人は!!」


日向が瞳をきらきらとさせながら問う。


「なまえさんのこと!?うちのマネージャーの!」


犬岡が目を輝かせながらすかさず答えれば、日向もまた目を輝かせながらうんうんと頷いた。


「なまえさんっていうのか!あの美人さんも、この前の練習試合いなかったよな!?」

「…うん…なまえはあのとき体調崩してたんだよね」


研磨がそう答えた、ときだった。教室の扉が、勢いよく開いた。


『研磨ー!!いる!?』


そこに立っていたのは、今まさに三人が話をしていた張本人だった。


「なまえさん!お疲れ様です!」


犬岡が勢いよく立ち上がり、律儀に挨拶をすれば、日向もそれにつられて慌てて立ち上がりお辞儀をした。

/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp