• テキストサイズ

君という魔法【ハイキュー‼︎】

第6章 恋の方程式





『おにぎりめっちゃ食べてたもんね、前!自主練の時!』

「…ああ、うん。美味しかったから」

『おにぎり、美味しいよね。私も好き!』

「…また食べたいな」

『じゃあ、おにぎり屋さん行く!?』

「いや、みょうじが作ったやつ」


赤葦の言葉に、なまえの表情がぴしゃりと固まった。
何かまずいことを言っただろうか、と一瞬焦る。が。杞憂だった。すぐに、彼女はほんのり頬を赤らめて、笑って頷いてくれた。


『…じゃあ、また自主練の時に作るね!』

「うん、楽しみにしてる」


彼女の顔が少し赤く見えるのは、夕陽のせいだろうか。パンケーキ屋を出た時には、もう辺りに夕陽が差し込んでいた。楽しい時間というのは、本当に、あっという間だ。


『赤葦、今日はありがとう』


駅が見えてきたところで、なまえが改めて言った。


「いえ、こちらこそ。ありがとう」

『あはは、なんで赤葦もありがとうなの』

「いや、だって。貴重な時間を」

『それはこっちのセリフだよ!こんな暑いなかパンケーキ屋さんなんて並んでくれて、しかも、ご馳走までしてくれて…』

「俺でよければ、いつでも」

『え?』

「また来よう。みょうじがパンケーキ食べたくなったら、いつでも」


赤葦の言葉に、なまえは驚いたように目を見開いてから、慌てて顔を逸らしてから続けた。


『そんな事言ったら…!毎日誘っちゃうかもよ!』

「うん、喜んで」


またわかりやすく驚いたような顔をするなまえが、なんだかおかしくて、どうしようもなく可愛くて、自然と口元が緩む。


「はは、みょうじって見てると面白いよね」

『お、面白い!?え、顔が!?』

「いや、そういうところ」


あはは、と目を細めて笑う赤葦に、なまえもつられて笑顔になる。二人で笑い合っていれば、あっという間に駅についてしまった。



/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp