第2章 一目惚れ (竈門炭治郎)
箱に入っているのは自分の妹だと話してくれた。勘違いだったようだ。結婚してなくて良かったと安心していると炭治郎様は困ったような笑みを浮かべる。
「あの・・・じゃあ一晩だけお邪魔してもいいかな?」
私は笑顔で『勿論です!』と言うと炭治郎様は「有難う」と優しい瞳で言ってくれたのだった。
『私のお屋敷はここです』
「へぇ・・・大きいね!?」
広大な敷地に立てられた建物で昔ながらの茅葺きの屋根に家の横には田んぼが広がるのどかな田園風景を楽しむ事が出来る。炭治郎様は山奥の田舎育ちらしく豪邸には慣れていないらしい。そんな彼を愛らしく可愛らしいと思いながら微笑むと胸の奥が温かくなってくる。
もしかしてこれが
『一目惚れ・・・なんでしょうか?』
「ん?どうしたの」
頭を傾げる炭治郎様に私は微笑みながら『なんでもないです』と呟いた。