第8章 傍に居て、抱き寄せて【R18】《宇髄》
「っん~~~~!」
散々焦らされた身体に、絶頂は簡単に訪れた。
ビクンと震えた身体からは力が抜ける。
浅い呼吸を繰り返して、快感が抜けきるのをやり過ごす。
「こーら」
「あ…」
「誰が勝手にイっていいって言った?」
「ひ、あぁぁ」
突き刺さすようにいきなりそこに入り込んだ彼の指先に、私の身体は震えた。
「次はイく時はイくって言えよ」
「んや、ぁ…っ」
「や、じゃ無いだろ、とろとろで指に吸い付いてくるのに」
彼の骨ばった長い指が中を行き来する度にくちゅくちゅと音が響く。
「な、この間は此処で上手にイけたよなぁ」
ゆるく行き来を繰り返していた指がお腹側に曲げられて、此処と呼ばれた場所を押した。
「ひぅ、あぁ…っ」
ひくん、と蠢いた蜜壷に彼は嬉しそうに熱の籠った熱い息を吐いた。
「身体は覚えてるみたいだな」
この間とは先週末の事だ、彼に今みたいにとろとろに蕩けさせられて私は初めて中で達してしまったのだ。
「とろけちゃって、もっとっておねだりしてくるみさ、めちゃめちゃエロかったな?」
途中から訳が分からない位に頭が痺れて、何をされたのか、何をしたのかさえも覚えていない。
「あ、ふ…やぁ、…っ」
彼と付き合う前も経験が無かった訳では無いが、今までこんなにセックスが気持ち良いと思った事なんて無かった。
自分がこんなに厭らしい子だなんて思わなかった。
それも全部、
「宇髄さんの、せいな、の…っ」
私はこんなに厭らしい子じゃ無かったのに。
全部、彼のせいだ。
「ふ…いいんだよ。俺のせいでそうなってるの、めちゃめちゃ興奮するから…っ」
ぐりぐりと其処を圧迫される度にぐちゅぐちゅと卑猥な音が響く。
「ふぁ、あぁぁ…!」
与えられ続ける刺激を逃がせ無くて力の入らない脚がガクガクと震えて、毛穴という毛穴がぶわりと開いたのが分かった。
「んんん~っ、またイっちゃ…うっ」
「だから、いっぱいイっていいんだよ…みさ」
駄目押しの様に、甘い掠れた低い声が頭蓋骨まで響いて、目の前が一瞬真っ白になる。
背骨が自分の意識とは関係なく反り上がって、ビクンと身体が震えた。