第8章 傍に居て、抱き寄せて【R18】《宇髄》
ちゅぷ…と蜜路に舌を差し入れて、その溢れた蜜を辺りに丹念塗り込んでゆく。
ちゅぷ…ちゅぷ…と繰り返されるそれに、聴覚を犯される様だ。
「ふ…ぁあ、ぁ…」
「…ふ、どんどん溢れてくるなぁ」
「…っ」
どれ程それをされていたのか分からない。
気がつけば、脚の力は抜けて全てを晒してしまっていてもどうでも良くなっていた。
「はは、腰くねらせて、どうした?」
「ん、やぁ…!」
自ら腰を揺らして、自らの快感を貪りたいのに彼はそれを許してくれない。
れる、と舐められて自由自在に器用に動く彼の舌がそこのおうとつの一つ一つを丹念に舐てくれるけれど、決して触れてくれない場所があった。
「は、ぁ…っ、宇髄さ…」
自ら腰を揺らしてその部分に押し当てたいのに、さっきから彼の舌はそこをゆるりとかわして行くのだ。
「それ、嫌だ…っ」
「ん?…じゃあ、止めるか?」
「違っ…ん」
いやいやとかぶりを降って訴える。
「分かんねぇなぁ…」
「ひ…ぅ…」
「どこをどうして欲しいのか、ちゃんと言ってくれねぇと」
「…っそんな、言えるわけ…っ」
こんな時の彼はとてもサディスティックだ。
そんな事を私が言える筈がないのに無理難題を押し付けてくる、それは回を重ねるごとにエスカレートしてきている気がする。
思わず彼を見下ろせば、有無を言わさないその瞳と目が合う。
「言わないとずっとこのままだな」
悪戯に微笑む顔はまるで悪魔のように色っぽい。
「…っ」
自らの両手が下生えをを掻き分けて秘所に触れる。
自分の蜜と彼の唾液がまとわりついたそこの花弁を両手で左右に開く。
口では言えない代わりにその場所を示そうとしたこの行為は、結局どちらを選んだところで卑猥なことには変わりなかった。
はく、と喉をならして口を開く。
「…ふぁっ、ここ、舐めて…欲し…」
ここと呼ばれた場所が、花弁を開いたことによりぐっと皮が引っ張られて、膨れた突起が顔を出した。
「はは…えっろ」
うわ言のように口にした彼が、ぷっくりと膨れた突起に尖らせた舌先をゆっくりと当てた。
「ん、はぁ…あ、ぅぅ」
待ち焦がれたじんわりとした甘い快感が与えられて、背筋がぞくぞくする。
自分で花弁を広げているせいで、そこが良く見えるのだ。
蜜にまぶされたその突起を彼の舌先がちろちろと舐め回す様子が。