第2章 ひざまくら【R18】《煉獄》
天を仰いで目を閉じていた煉獄は
そのままゴロンとうつ伏せになると
みさの腰の辺りをきつく抱き寄せる。
少しだけまどろんでいたみさは
その際に本を床に落としてしまい、ページが床でパラパラと捲れた。
あぁ…どこまで読んだのか分からなくなったわ
と、一瞬だけ残念そうな顔をしたみさは
胸の内に居る煉獄を優しく抱きしめる。
「煉獄さん。今日は甘えたですか?」
頼もしいお兄さんの煉獄さんが甘えん坊なんて、皆びっくりね?
煉獄の髪を撫でながら、楽しそうにみさは言う。
「恋人にくらい甘えてもいいだろう?」
「はい。どんな煉獄さんも私は大好きですよ。」
うむ。と満足気に微笑んだ煉獄は、みさの首の後ろに手を回し顔を引き寄せると二人の唇がかさなった。
唇が離れると
煉獄は、にかっと笑う。
「これが幸せというものだな!」
そうね、とみさは微笑んだ。