• テキストサイズ

鬼滅の刃◆短編【R18】

第2章 ひざまくら【R18】《煉獄》



「煉獄さーん!!」

煉獄が任務から帰って来ていると聞いて
炭治郎は煉獄邸を訪ねる。

聞いて欲しい話が沢山ある。

玄関で呼んでも返事が無く、
炭治郎は庭のほうに回る。

縁側に人影を見て
炭治郎は目を輝かせて駆け寄ろうとした。

「煉獄さ…あっ!!」

縁側にいたのは
本を読んでいるみさと、みさの膝に頭を乗せて昼寝をしている煉獄だった。

みさの目線が炭治郎に向けられると、炭治郎は顔を真っ赤にした。

火柱と氷柱は恋人同士

そんな話を胡蝶邸の女の子達がきゃっきゃしながらしていたのを思い出す。

みさはしおりをして本を閉じた。
人差し指を立てると口元に近づけピンクいろの唇を少しだけ尖らせた。

「ごめんなさい。
この通り、寝てしまったのよ。」

二人はいつもの制服では無く、着物姿で
くつろいでいた様子が伺える。

微笑むみさに炭治郎は鼓動が早くなるのを感じた。

「お、俺こそごめんなさい…また、出直します…」

失礼します!と慌て踵を返す炭治郎を見送ると
ふふ…とみさは微笑んだ。



「…竈門少年か」

煉獄は、目を瞑ったまま口を開いた。

「あら、起きていたんですか?
おもてなしをしたほうが良かったかしら」

「いや、俺が後で竈門少年の処に出向くとしよう」

そうですかとみさは言うと
日の光でキラキラ光る金色の癖っ毛を撫でる。

「こんな穏やかな日は久しぶりだなぁ…」

「そうですねぇ」

煉獄の髪の毛を暫く撫でていたみさは
再び本を開く。

聞こえるのは、時折風が木々の葉を揺らす音と小鳥達のさえずり。
そしてみさが本のページを捲る音のみ。

柔らかな日差しが二人を包み込んでいるようだ。
/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp