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星の砂✩【銀魂】

第4章 知り合いは多いと得をする


万事屋に着き、銀さんの後に続いて中に入るとそこはいつもより静かだった

『あれ、神楽ちゃんと新八君は?』

「神楽は定春と散歩、新八はお妙んとこ行ってるよ」

『そうなんだ』

会えると思ったのにちょっと残念だな。

「まぁ今日は依頼も来てねぇから、その辺でゆっくりしてけや、煎餅もあんぞ」

そう言って銀さんは椅子に座りジャンプを読み始めた

相変わらず自由だな…。

言われた通り長椅子に座り目の前に置いてある煎餅を一枚取って食べた

「…」

『…』

いつもより静かな万事屋に煎餅をバリバリ食べる音だけが響いた

「…お前、今日仕事は?」

ふいに銀さんが喋り出したので煎餅を食べる手を止め彼の方を向いた

『かぶき町巡回ですね』

「“ですね“じゃねーだろ。サボってないで働けコノヤロー」

『銀さんに言われたくないんだけど』

「俺はサボってるんじゃないですぅ仕事が来ないだけですぅー」

『いやそんな自慢気に言うことでもないよね』

そんなやりとりをしてしばらくした後、銀さんは再びジャンプを読み始めた

あ、そういえば今日は夕方からドラマの再放送があったんだった!

『銀さん、私そろそろ帰るね』

「おー…」

『お邪魔しましたー』

「結衣、」

『?』

玄関前で銀さんに呼び止められ振り向くと私の目にはいつもより少し真剣な顔つきの彼が映った

「そっちで辛くなったらいつでもウチに来いよ」

『?…私は大丈夫だよ』

「…ならいいんだけどよ」

『銀さんって意外と心配性なんだね!結婚したら大事にしてくれそう』


「んじゃ来るか?嫁に」


『…えっ』

壁にもたれたままの銀さんと目が合い一瞬周りの音が聞こえなくなった

「なんてな、冗談に決まってんだろ」

しばらくして銀さんが私の頭に手を乗せ言った

か、からかわれた!!

『ぎ、銀さんずるい…』

「相変わらず面白ぇわ、お前からかうの」

そう言って笑う銀さんに自然と私も笑みがこぼれた

『じゃあまた今度遊びに行くね』

「おー新八や神楽にも伝えとくわ」

言いながら玄関の扉を開けたその時

『じゃあさよな…』
「旦那ァ」

『ギャーッ!』

いきなり目の前に現れたのは隊服姿の沖田隊長だった

な、何で沖田隊長がここに!?

私を見た沖田隊長は溜息をついて頭を掻いた

「やっぱり…」

『えっ』
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