• テキストサイズ

星の砂✩【銀魂】

第17章 新しい事を始める前に古いものは片付けろ


スパンッと沖田隊長の部屋の襖を勢いよく開けると、寝転がりテレビを観ていた沖田隊長がゆっくりと身体を起こしながらアイマスクを外す

「オイ…誰の部屋をノックもなしに勝手に開けてんでィ雌豚」

『…あ、あれ?沖田隊長…だけ』

荒い息を整えながら部屋を見渡すがそこに杏子ちゃんの姿はなかった

『そっか…よかっ…』

「…」

あれ…今私何て言おうとした?

一瞬その場に固まっていると沖田隊長が口を開く

「見回り…終わったのか」

『あ…はい。それから刀も…ってじゃなくて!何が"終わったのか"ですか、このサボり魔!!』

「はぁ?あらァ杏子に頼まれてやってんだからサボりとは言わねェんでィ」

『あっ…。』

"杏子"…。

何だろう…沖田隊長の口から杏子ちゃんの名前が出ただけなのに…胸が痛い。

「…つかお前…何しに来たんでィ」

ぼーっとする私に沖田隊長が言った

『え…!あっ……杏子ちゃんを探しに…』

「…それで何で俺の部屋にアイツがいるんでィ」

『…それは…その…』

不審な目でじっと私を見つめる沖田隊長から視線を逸らした

だって…沖田隊長が杏子ちゃんと2人で…。

「大石…」

「あ、結衣さんみーつけた!」

『ぎゃあああああああ!!!』

突然後ろから声がして振り向くと杏子ちゃんが立っていて驚きのあまり物凄い声で叫んだ

「フフッ、結衣さんってば女の子がぎゃーはないですよ。あ、じゃなくて子豚さん…なんでしたっけ?」

『な"っ!!』

私はすぐ様キッと沖田隊長を睨みつける

『ちょっと沖田隊長!私の後輩に何言ってくれてんですか!!』

「俺は事実を教えたまででさァ、良い後輩が出来て良かったねィ」

『しばきますよ!』

怒りで震える私とは反対に沖田隊長はどこか楽しそうに笑う

そんな顔を見ただけなのに、まぁいいかと許してしまう自分自身に戸惑ったり…最近沖田隊長といると何故か調子が狂ってしまう。

「つか杏子お前…何でここにいるんでィ」

「あ、実はさっき副長から結衣さんが私を捜してたって聞いたので私も捜してたんです」

「ふーん…」

笑顔で答える杏子ちゃんと冷汗を掻く私を沖田隊長は交互に見つめる

「あのッ結衣さん!」

『え?』

「少しお話したいことがあるんですけど…いいですか?」

『?』
/ 300ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp