第17章 新しい事を始める前に古いものは片付けろ
それから杏子ちゃんに連れて来られたのは何故か彼女の部屋だった
『…えっと話って…沖田隊長がいる前では出来ないことだったのかな?』
「えぇ、まぁちょっと」
そう言って俯き気味に笑う杏子ちゃんを見つめていると、突然彼女は顔を上げ私を見て言った
「そういえば、結衣さん私のこと捜してたって…何かご用でしたか?」
『あ、うん!明日の巡回、私と杏子ちゃんだから今日のうちに説明とかしておこうかなって思って…』
「そうだったんですね!ご親切にありがとうございます」
そう言ってニコッと笑う彼女に私の頬も自然と赤く染まる
か、可愛い。
これで17歳!?
私と1つしか変わらないなんて嘘みたいだ。
「結衣さんは真選組に入ってどのくらいなんですか?」
『3年…もうすぐで4年になるかな』
「へぇ!じゃあ今日まで女1人でこの真選組に…凄いですね」
『うん…最初は少し不安だったけど、みんないい人達ばかりだし、たまにふざけたりもするけど…私にとっては家族であり尊敬する人達なの』
「家族…ですか」
頷く私に杏子ちゃんは少し低めの声で言った
「じゃあ沖田さんも?」
『え…』
「沖田さんも…その1人なんですか?」
『え…っそ、それは勿論。私にとっては本当に全員尊敬に値する人達なんだから』
「全員…ですか」
杏子ちゃん…?
次の瞬間、杏子ちゃんは私の腕を掴み真剣な表情で私を見つめた
『!?』
「結衣さん…沖田さんのことどう思ってるんですか?」
えっ…。