第17章 新しい事を始める前に古いものは片付けろ
「結衣ちゃんは…十分強いよ」
『えっ…』
そう言って微笑む山崎さんを見つめる
「そりゃ最初は俺らにも少しは戸惑いはあったと思うよ。結衣ちゃんの言う通りわかってても女の子扱いせずにはいられなかった…。けどそれが大石結衣なんだから思い詰めてても仕方ないんじゃないかな」
『…』
「男とか女とかは関係ないよ。…自分では気づいてないかもしれないけど、平河隊長に引っ付いてたあのか弱い女の子はもうとっくに立派な侍になってるんだよ」
『でも…私は…』
「それに甘えなんかじゃないさ…その強さは結衣ちゃんが自分自身で得たものだ。…」
『…』
「落ち込んだっていいんだ…泣いたっていいんだ。局長も副長も、俺らもみんな結衣ちゃんが誰よりも人一倍努力してたのちゃんと知ってるんだから。」
『山崎さん…』
「…結衣ちゃんは女の子でいいんだよ。俺はさ、そんな女の子の結衣ちゃんが好きなんだから」
『え…』