第6章 廃病院での奇妙な体験【来栖 翔】ホラー
あたし達は一目散に部屋から逃げ出した。
女の人は当然あたし達を追ってきた。
貴「ギャーーーー!追ってきたよどうしよう!?」
翔「つーかお前!さっき喜んでたじゃねーか!」
貴「見るのと追われるのは全く違うんだよ!!
見るだけなら「スゲー!!」って喜べるけど、
追われるのは怖いじゃん!!あの幽霊メッチャ目ぇ血走ってたし!!」
翔「てかあの幽霊足速すぎだろ!追い付かれるぞ!」
くそっ……いったいどうすれば……
………そうだ!!
貴「あのお札!!」
翔「はぁっ?あんなもん効くわけねーだろ!」
貴「やってみなくちゃわからない!いっけぇぇぇぇぇぇぇっっ!!」
幽霊に向かってお札を投げつけた!!
お札といってもしょせん紙は紙。
普通は重力に負けて下に落ちるはずだか……
お札は幽霊の頭めがけて一直線に飛んでいった――――――
幽霊「ギャァアァァァアァァァァアァァ!!!!!!」
幽霊の頭にお札が貼り付いた瞬間……
幽霊は甲高い悲鳴をあげて消えてしまった………。
翔「……………まじか」
貴「田中 太郎助様……まじパネェっすわ……」
翔「田中 太郎助って何モンだよ……」
貴「まあ一つ言えるのは………
―――――――田中 太郎助様(のお札)のおかげで助かったね……」