第6章 廃病院での奇妙な体験【来栖 翔】ホラー
~外科~
貴「どの診察室に入る?」
翔「さぁ?どこでも変わんねーんじゃねーの?」
貴「まあそれもそうか」
外科の診察室は1から6まであった。
まあこうゆー時はやっぱ……
貴「【死】を連想させる4番が妥当でしょ」
翔「だな。入るぞ」
そう言って翔は4番の診察室の扉に手をかけた。
横開きの扉はすんなり開いた。
翔「……思ったよかフツーだな」
貴「病院なんてだいたいこんなもんだよ」
入って左側には埃が積もった机と回転式の椅子。
右側には診察するためのベッド。
シーツはかかったままだったが、真っ白で清潔なイメージとは
程遠い、シミで茶色くなったシーツしかなかった。
貴「病院特有の清潔の「せ」の字も無い部屋だな」
翔「それになんか変な匂いもするし……
これ以上此処にいたら匂いが移っちまいそうだぜ……」
貴「そーだねー。特に何もないし、出ようか」
翔「ああ。そうだな」
翔が部屋から出ようと扉に手をかけたが……
ガチッガチッ
翔「………開かねぇ」
貴「………え?」
ガチッガチッ
翔「マジで……?」
貴「……ま、大丈夫じゃない?
診察室は全部繋がってるみたいだし」
診察室の奥って何故か知らないけど繋がってるよね。
この病院も例外じゃないみたいだし。
翔「そーだな……不気味っちゃー不気味だけど、
気にする程のもんでもねーか」
貴「そーそー。匂いが移る前にさっさと出よう」
こうしてあたしと翔は隣の3番の部屋に入った。
その部屋の扉はすんなり開いてくれた。
……ここまで開かなかったらどうしようかと思った……
翔「そーいやなんで開かなかったんだろーな?」
貴「見てみよっか」
4番の診察室の扉に懐中電灯の光を当てた。
……診察室の扉には黒い髪の毛が大量に絡まっていた。
翔「…………」
貴「…………」
▼愛歌 と 翔 は スルースキル を 使った
翔「よし行くか!」
貴「次は病室に行こ!」
翔「病室って何階だ?」
貴「4階だよ!」
………現実逃避☆