• テキストサイズ

君との距離を__。【鬼滅の刃】

第4章  外伝 優しい理由



実弥side


自分の過去を話したのは何時ぶりだったか。それも自分の家族の話を話す気なんてなかった。


ただ単純に似ていただけ。


此奴にとっては所詮お節介で終わるだろうが、笑った顔を見て思い出された感情。


俺は俺の中で閉じ込めていたものが、今日一気に爆発したような感覚だった。

これを言ったら此奴はどう思うだろう。背中越しに自分のことを話していくと、いきなり振り返って腕を広げてきた。



実弥「…お前何やってんだァ?」

『“知ってますか?辛いときに誰かに抱きしめてもらうと心が晴れるんですよ”』

実弥「…!!」

『“私は兄が鬼にされ、襲われそうになったところを師範に助けてもらいました。

初めは辛くて耐えられなくて死にたいとも思ったけど、師範にこれを教えてもらってから少し楽になったんです。”』

実弥「……」



そんなことは知ってる。俺がよく弟や妹にしてやってたから。だが自分からしたことは一度もなかった。



/ 78ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp