第5章 これから…
記憶は全て戻り、岡田刑事に伝えた。
岡田刑事は「君は表彰ものだな」と言い残し、足早に帰っていった。
岡田刑事が帰ると薫から強烈な一言が飛んできた。
「バッカじゃねぇの!」
「バカってなんだよ!」
「バカだからバカって言ってんだよ!
悪人助けて自分が怪我するなんてバカとしか言えねぇだろ!」
確かにそれを言われると反す言葉がない。
「でも…和也らしいね」
珍しく薫がしおらしい顔をした。
「…薫…心配かけてばかりでゴメン」
「なっ、なんだよ!
あたしよりおじさんやおばさんや幸司の方が心配してただろ」
薫は頬を赤らめそっぽを向いた。