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Shadow Moon

第4章 事件


「よう幸司…久しぶりだな」
顔を出したのは薫だった。
「か、薫?何でお前が!?」
実は和田は薫が苦手だった。
「幸司がこの時間に来るって聞いてたからね」
「和也!お前っ!」
この三人が揃うのは三年ぶりだ。
「あははっ、良いだろ?
こんな事でもないと揃わないんだからよ」
顔を合わすと言い争う二人をぼんやりと眺めた。

俺と薫は幼なじみだが、和田は俺が高校生になってからだ。
その頃、俺は薫をまだ避けていた。
そんな俺と薫の仲を戻したのが和田でもある。
「お前ら幼なじみだろ?
今更、カッコ付けてどうすんだよ」
この一言で俺の中のつっかえが取れた気がした。
その後は何度も三人遊んだりしていた。
薫も和田も真っ正面からぶつかるタイプだけに、言い争いは絶えない。
しかし、必ず和田は薫に言い負かされていた。

「…言い負かされる…」

ふっ、と記憶が戻った。
「あっ…、岡田刑事を…、岡田刑事を呼んでくれ!」
「「どうした、和也!?」」
薫と和田の声がハモった。
「こんな時だけ息が合うんだな」
俺が感心していると二人が怒った。
「「そんな事を気にしてる場合か!」」
「あ、思い出したんだよ
事件の事をな…
だから岡田刑事を呼んでくれ」
和田はすぐに廊下にいる警官に事情を話し、岡田刑事を呼んでもらった。
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