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Shadow Moon

第3章 回復


「岡田刑事に会ったら話そうと思ってたんですが、思い出した部分がいろいろ鮮明になってきてるんですよ
平田さんの他に四人、その内の一人が多分アジア系の外人みたいでした
荷物はスーツケースが五、六個有ったと思います」
鮮明に思い出した部分を話した。
「…うーん
平田の正体は大体分かってきたんだがね…」
岡田刑事は唸りながら頭を掻いている。
「…また何か思い出したら教えますよ」
「頼むよ、君が思い出さないと仕事にならんからな…」
岡田刑事は肩を落として帰って行った。

「和也、無理しないでね」
おふくろが心配顔をする。
「大丈夫だよ
まだ身体が動かないからね」
俺は笑って見せた。
「和也!遊びに行こうぜ!」
そこに薫が勢いよく入って来た。
「薫ちゃんも来たのね」
「あっ、おばさん!
着替えだったらあたしが持ってくのに…」
「良いのよ…
私はもう帰るから薫ちゃん、和也をお願いね」
おふくろは手早く荷物をまとめると風の様に帰っていった。
「おふ…くろ…?
何だ、あの早さは…」
俺と薫は呆気に取られていた。
「…おばさん、嬉しそうだな」
薫がぽつりと呟いた。
「少しは親孝行になってるのかな?」
「まだまだに決まってるだろ
和也は悪ガキだったんだからな」
薫が笑顔で答えた。
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